早咲きの桜が強風に散って行くのを目で追いながら。
苦しそうに。咳こみながら。
「次のその日にも、君と一緒に桜を見られることを祈っていたい」と私は答えました。
彼の視線を追いながら。
心のなかで、微笑みながら。
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彼が亡くなって、もう何回もその日は訪れましたが、その日が来るたびに私はいつも不安になります。
大切な人を失って、私は人生の大事な部分を生き切れていないのではないか、と。
私のこころの大切な部分が早くに散ってしまったのではないか、と。
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今日も強い風が吹きました。
早く咲いた桜が、散らないことを祈ります。
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