2016年5月4日水曜日

4年に一度、早く散る桜 20××/2/29





4年に一度しか来ない日に、君は何をしたい??」と彼は私に訊ねました。
  
  
 
早咲きの桜が強風に散って行くのを目で追いながら。 
  
 
苦しそうに。咳こみながら。
  
  

「次のその日にも、君と一緒に桜を見られることを祈っていたい」と私は答えました。
 

彼の視線を追いながら。
 
 
心のなかで、微笑みながら。

 
 

 
 

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彼が亡くなって、もう何回もその日は訪れましたが、その日が来るたびに私はいつも不安になります。
 
 

大切な人を失って、私は人生の大事な部分を生き切れていないのではないか、と。
  
 
私のこころの大切な部分が早くに散ってしまったのではないか、と。
 
 
 

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今日も強い風が吹きました。 
 
 

早く咲いた桜が、散らないことを祈ります。 
 
 


 

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